子ペンギンが職場の説明会に出かける。最初なので、とりあえずお付き合いをする。着慣れない服を着て、緊張気味な彼だった。説明会が終わったら、近くで見つけた回転寿司を食べに行こうと誘う。私と外食をしたがらないのに、今日は乗り気だ。子ペンギンは滅多に外食をしない。わが家はまったく家族で外食をするほど裕福ではない・・・と言った方が正しいかもしれない。だから子ペンギンは初めて、私は30年ぶりに回転寿司に行くことになった。30年ぶりの回転寿司は、妙に構造化されていて驚いた。入り口で人数を告げると、番号札を渡され、その番号の席に座る。横にはベルトコンベアーに乗って寿司が流れて行く。食べ終わると、皿をダストシュートのようなところに入れる。ベルトの上を流れる寿司には、かならず写真と寿司の名前が書かれたプレートが先に置いてある。だから、これがどんな寿司なのか、よくわかった。食べ終えると、displayのボタンを押す。すると店員さんが皿の枚数と金額を告げてくれ、最初に渡された番号札に請求書を挟んだ。子ペンギンは喜々として食べ続け、とうとう二人で30枚もの皿を平らげた。味は・・・だったが。