ダンナが帰国し、いつもの生活が始まった。それはそれでいいのだけれど、この落ち着かない気分は何だろう。子ペンギンのマニアックな会話に付き合うのも相当疲れる。本を読むにも、雑事が気になってしかたがない。夏休みなのだから仕方がない・・・と諦めたほうがいいのかもしれない。本棚の掃除をしがてら、むかし買った本を開く。D.W.ウィニコット著「小児医学から児童分析へ」は、以前入れ込んでいた北山修が監訳している本だ。母親があーだのこーだの・・・と書いてあるけれど、今読むと昔の感想と違うのが面白い。あのときは「へぇ~っ、そうなのか・・・」と感心した。しかし今は、それがどうしたの?と淡々と言える。時に「産んでいないあなたに何が分かるの?」と挑戦的に読んでしまう。それだけ純粋に考えられなくなったのは、歳を重ねたのか、はたまた私の認知の歪みだろうか。