歯ブラシを買いにハンズに行くと、同じ売り場に☆イオンの歯磨き表を売っていた。1シートに日にちが付いた金魚鉢が31個印刷してあり、1回歯磨きをすると同封の小さなシール(メダカ、かに、イカ、カレイetc)を金魚鉢に貼る。歯磨きの回数を減らしたい子ペンギンにプレゼントをした。今までスケジュール表など使ってみたが、いたく自尊心を傷つけたようだ。そんな時決まって「そんなもの、僕に失礼だよ」と怒るのだ。要するに彼にとって大切なことは、遊び心なのだと思う。楽しんでできることには、motivationが上がる。親の都合や本人の意思を無視したスケジュールや視覚支援は、彼にとって限りなく礼を失する行為なのだ。とりあえず、冬休みの歯磨きもなんとか現状維持となりホッとする。この1年子ペンギンは一回り成長した。おそらく養護学校高等部に入ったことで、自己肯定感を高めたのだろう。そんな彼のエピソードで忘れられないのは、TVニュースを見ているときの発言だ。米国の裁判で、被告が懲役100年以上の刑を言い渡されたという内容だった。子ペンギンが「じゃあ、その犯人は100年目になる前に死んだらどうなるのかな???」と悩ましそうな顔をする。寿命を超える刑罰がある事と人間にはいつか死ぬ日が来るのだということを急に意識し始めた。その2つが矛盾していることを、何度説明してもいつものように「あ、そうか~」と言ってはくれない。子ペンギンと同じ悩みを、子ども1号は小学生の時に抱えていた。みんなちがって、みんないいのだけれど。