毎晩大量の洗濯物を干すのは、子ペンギンの仕事になっている。元々父ペンギンがやっていたのを何かの拍子に彼が引き継いだようだ。今夜もベランダで奮闘中だったが、声をかけると困ったような返事をする。「どうしたの?」と聞くと「竿が折れそうだよ」と半泣き状態だ。まさかと思ったが、本当に竿の真ん中が折れている。子ども1号が生まれる前に買ったものだから、劣化してもおかしくはない。折れたところを必死に支えている子ペンギンだったが、父ペンギンに交代すると急にオロオロし出した。緊張と不安とが混じり合い、どうしていいのか分からないようだ。折れた竿をどうするのか、明日どこで買ってくるのかそして竿の値段を心配している。学区に大型スーパーとホームセンターがあるので、そこに行くと告げた。そして似たようなホームセンターのHPを探し、竿の写真と値段を彼に見せた。思ったより安い値段に安心したのか、それ以上は言及しなかった。子ども4号によるとヒビが入っていたと言うし、子ども1号は「そんなに長年使っていたんだ~」と妙に感心する。子どもX号に至っては、夜のドタバタに知らん顔を決め込んでいる。20年に1度のaccidentに遭遇した子ペンギンも視覚支援ですんなりと落ち着いた。日々是実践なのだろう。