子ペンギンの学校でバザーがあった。午前中は小学部・中学部の保護者と地域の人たちが参加し、高等部は人数が多いので午後の1時間のみ参加する。作業所実習で文句ばかり言っていた子ペンギン、大丈夫だろうかとこっそり窯業グループの売り場を見る。すると笑顔の子ペンギンがお客さんと話をし、作品を売っていた。家にいるよりも愛想よく接客している姿に一瞬あ然とする。腕には会計係の腕章をつけ、売り場を仕切っていた。おずおずと売り場に近寄り、彼に挨拶する。そして「どれがお勧めかな?」と聞くと、買い物カゴに数点入れてくれた。さすがに自閉症だけあって、商品の陳列には常に気を遣っている。そしてその姿が微笑ましい。人と接するのが苦手だとずっと信じてきたが、どうやらそうでもないらしい。構造化された場面では、自信をもって言葉を交わしているではないか。それは健常者でも同じだ。自信のないことや知らないことを人に話すのは気が引けるだろう。この1年で随分成長したんだなぁ・・・としみじみ感慨にふける。そんな空間をうち破るように、会う人が皆「会長になったんだってね~」を連発する。米つきバッタのように「力不足ですが、よろしくお願いします」を連呼する私の方がよりautisticだと苦笑する。