実家にお年始に行く。妹や義弟に挨拶し、テキパキ手伝う良い姉を演じた。妹家族は、まったくspectrumとは縁のない雰囲気だ。それに比べ我が家の面々は、個性的を通り越しすさまじい。母に「高等部のバザーが来月あるけど、来られる?」と聞くと、指を唇に当て「し~っ」と睨み返される。そう言えば、妹たちには子ペンギンの障碍をカミングアウトしていないことに気がつく。どうやら小さいときはよく走り回る子、大きくなってからは口数の少ない子だと思われているらしい。1年に1度ぐらいしか会わないし、同じ部屋で膝付き合わせて話すわけでもない。だから、気が付かなければ、それですんでしまう。私自身は子ペンギンの障碍を話してもかまわないが、母には抵抗感があるようだ。養護学校に初めて来たときより、随分慣れたと思っていた。しかし、母には障碍を受け入れるまでの余裕がないのかもしれない。事なかれ主義なのか外面が良いのか、娘の私にも分からない。だから母には、今までの闘病生活を一切内緒にしてある。「絶対に内緒」を守っている子ペンギンは、ある意味えらい!と思う。