あと数分で2007年になろうとしている。そんな静寂などうち消すように、子ペンギンがキッチンで賞味期限の切れた食品をチェックする。冷蔵庫から食器棚まで、くまなく調べ報告してくれる。「これって2005年7月になってるけど、捨ててもいいかなぁ~?」と一応確認を取ってもくれる。なんだかここ数年のズボラな生活を洗いざらいチェックされているようで、有り難いような反面複雑な気分だ。特例子会社へ学校推薦で入るという目標があるけれど、ひょっとして彼は家事を手早くする仕事に向いているかもしれない。私よりも手早く決められた家事をこなすのには、賃金でも支払いたくなる。どこかで働くために頑張るのではなく、自分の今現在持っている長所を活かせる仕事をする方が彼は幸せなのかもしれない。この冬休み彼を見ていると、ふとそんな気持ちになる。ところが養護学校の教育は、旧態依然としたままだ。歯を食いしばって我慢し、与えられる仕事ができるようになることをよしとする。親の視点と学校の視点がいつも平行線のまま交わらないのは、何を子どもの幸せとするかが異なっているからだろう。今年は2年生になり、より具体的な職業選択を考えさせられそうだ。面倒だけれど、また学校と一戦を交えるよい機会だ。さ~て、頑張ろうか。ラテン語の格言で“Audentem Forsque Venusque iuvat. ”というのがある。運も愛も大胆に振る舞う者の味方をする・・・という意味だ。