子ペンギンが「明日から冬服を着ていくから」と言い出した。今日も初夏のような気温だったのに、何故だろうと彼に尋ねてみた。どうやら律儀に10月になったら、速やかに冬の制服を着用しなければならないと思っているようだ。「クラスでは何人ぐらいがもう冬服なの?」と母ペンギン。「えっと、5人くらい」と子ペンギン。たしか今月いっぱいは夏・冬どちらでもよいはずだ。もう10月半ばなのに、人の集まる場所では冷房が効いている。いつまで暑いのだろう…と戸惑いつつ、涼しい夜風に秋を感じている。夏服、冬服どちらでもよいという曖昧な状況は、子ペンギンにとって気持ちが落ち着かないのだろう。何事も白黒をつけたい気持ちは、痛いほど分かる。